「アク抜き」

「アク抜き」

【アクは悪?】

アク抜き

料理ではよく
「ごぼうは水にさらしてアク抜きします」
などと言いますね。
 

この場合のアクとは、野菜に含まれる
①渋味や苦味、えぐ味など、おいしさを損なう成分。
②野菜を切り口から褐色に変色させてしまう物質
のことです。
 

このアクを除き、変色を防ぐ下ごしらえが、
【アク抜き】です。
 

アク抜きは、水や酢水につけたり、ゆでたりします。
 

アクは悪と誤解している人がいるかもしれませんが、実際は【灰汁】。
「わらや木を燃やして残った灰を、

水に浸してとった上澄み液(うわずみえき)」のことで、

昔から食品のもつ渋味やえぐ味をとるのに使われてきました。
 

転じて、不快な味そのものまでアクと呼ぶようになったのです。
 

火山国の日本は土壌の大半が酸性のため、

野生の植物の多くにアクがあります。
野草が大切な食料だった時代、

アクはまずいだけでなく、毒になる場合もありました。
 

そこで、さまざまな素材に合わせたアク抜きの

技術が発達したといえます。
 

さて、人や文章にもアクということばは使われます。
 

「あくどい」
の語源も悪ではなく、灰汁がくどいこと。
 

「アクの強い文章」
といえば、くせのある文章。
 

「アクの抜けた人」
は洗練されてさばけた人です。
 

でも、アクがまったくない文章や人はおもしろみに欠けますね。
人も料理の素材も味わい深くあるためには、

ある程度のアクは残したほうがよいこともあります。
 

「たけのこのアクは、米ぬかでゆでてとる」
たけのこのアクは、えぐ味。
 

舌を刺す、苦味と渋味が混じったとような味です。
たけのこは掘ってから少しでも時間がたつと硬くなって、えぐ味が出てきます。
これを除くには、米ぬかを加えた水か米のとぎ汁でゆでるのが効果的!
 

えぐ味の主成分のシュウ酸が、

水だけでゆでるより10倍以上も溶け出します。
 

また、ぬかの酵素がたけのこをやわらかくして、

でんぷん質のおいしさをとじこめます。
 

アクをとる
【アクを引くともいいます】
 

肉や魚にも、野菜と同じようにアクがあります。
こちらのアクは味というよりも、

不快なにおい成分が主です。
 

独特の臭みやにごりのない、

おいしい煮物やスープ類を作る時には、
この
【アクをとる】
事が大切です。
 

「アクは肉や魚をゆでると、

ゆで汁に泡として浮かび上がってきます。
アクとりやお玉で、

ていねいにすくい取りましょう」
 

この手間を惜しんでいては、

おいしく、楽しい料理は出来上がりませんよ!
 

 

【産直の庭】池田


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